「脱炭素」「脱石油」と言いながら、断熱材は石油でいいのか?

query_builder 2026/10/09
新築 戸建て 一級建築士のひとり言 呼吸できる家
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住宅業界では、最近「脱炭素」「省エネ」「サステナブル」「環境にやさしい家」といった言葉をよく耳にするようになりました。

もちろん、地球環境のことを考えれば、とても大切なことだと思います。

高断熱・高気密の住宅にして、冷暖房に使うエネルギーを減らす。

太陽光発電を利用する。

省エネ性能の高い設備を選ぶ。

こうした取り組みは、これからの住宅には欠かせないでしょう。

しかし、私は住宅をつくる立場として、もう一つ考えておきたいことがあります。

「その断熱材は、何からできているのか?」

ということです。


「脱石油」と言いながら、石油からつくられる断熱材


現在、住宅に使われている断熱材には、さまざまな種類があります。

その中には、石油を原料とする「発泡プラスチック系」の断熱材もあります。

もちろん、これらの断熱材が悪いと言っているわけではありません。

断熱性能が高く、住宅の省エネルギー化に貢献している製品もあります。

ただ、住宅業界全体で「脱炭素」「脱石油」を目指していくのであれば、

「家を建てるために使う材料そのものは、本当に環境に配慮できているのだろうか?」

という視点も必要なのではないでしょうか。


そこで私が選んでいるのが「セルロースファイバー」です


未来ホームでは、断熱材の一つとして「セルロースファイバー」を採用しています。

セルロースファイバーとは、簡単に言えば「新聞紙などの古紙を利用してつくられた断熱材」です。

例えば、デコスファイバーの場合、原材料の約80%が新聞紙です。古紙を繊維状にして、断熱材として利用します。

つまり、

「捨てられるものを、もう一度住宅の材料として活用する」

という考え方です。

私は、この考え方がこれからの家づくりには非常に大切だと思っています。


「新聞紙で本当に断熱できるの?」


初めて聞いた方は、そう思われるかもしれません。

「新聞紙なんて燃えないの?」

「紙だから湿気を吸ってしまわない?」

「本当に暖かい家になるの?」

そんな疑問を持つのは当然です。

実はセルロースファイバーは、単に新聞紙を細かくしただけのものではありません。

繊維状に加工した材料を壁や屋根などに吹き込み、隙間をできるだけつくらないように施工します。

そして、セルロースファイバーには、断熱だけではない特徴があります。

「断熱する」

だけではなく、

「湿気を調整する」

「音を吸収する」

「火災時の延焼を抑える」

といった性質も持っています。


家は「断熱性能の数字」だけで考えない


住宅の断熱を考えるとき、多くの方は「UA値」などの数字を気にされると思います。

もちろん数字は大切です。

しかし、私はそれだけでは不十分だと思っています。

同じ断熱材を使っていても、施工の仕方によって実際の性能は変わります。

壁の中に隙間があれば、そこから熱が逃げます。

断熱材が均一に入っていなければ、本来の性能を発揮できません。

つまり、

「何を使うか」

だけでなく、

「どう施工するか」

も非常に重要なのです。

セルロースファイバーは、壁の中に吹き込んで充填することで、細かな隙間にも入り込みやすいという特徴があります。

実際、メーカーも「断熱は施工が命」として、施工密度などを管理しています。


「脱炭素」なら、家を建てた後だけではなく「建てるとき」も考えたい


住宅の環境性能というと、

「住んでから電気をあまり使わない家」

というイメージが強いかもしれません。

もちろん、それは重要です。

しかし私は、

「家を建てるときに、どんな材料を使ったのか」

というところまで考える必要があると思っています。

例えば、断熱性能を高めることで、冷暖房に使うエネルギーを減らす。

そして、その断熱材そのものについても、できるだけ石油に依存しない材料を選ぶ。

セルロースファイバーは、古紙を原料として利用し、製造時のエネルギー消費も比較的少ない断熱材です。メーカー公表資料では、生産段階で電気のみを使用し、熱や水を使わない製造方法が示されています。

「住んでから省エネ」だけではなく、

「つくるときから環境について考える」

これも、これからの家づくりでは大切なのではないでしょうか。


もちろん、セルロースファイバーにも万能ではない部分があります


ここは、きちんとお伝えしておきたいと思います。

私はセルロースファイバーを使っているからといって、

「セルロースファイバーなら何をしても大丈夫」

とは考えていません。

断熱材だけで家の性能が決まるわけではありません。

窓の性能、気密性、日射遮蔽、換気、施工精度、間取り、屋根や外壁の構成など、さまざまな要素を総合的に考える必要があります。

だからこそ、未来ホームでは「断熱材を入れれば高性能住宅になる」という考え方ではなく、

「家全体として、どうすれば快適で長く暮らせる住宅になるのか」

を考えています。


私が思う「本当の脱炭素住宅」


高性能なエアコンを何台も設置して、機械の力で快適にする。

それも一つの方法です。

しかし私は、

「そもそも、そんなにエネルギーを使わなくても快適な家をつくる」

ことが、住宅の基本ではないかと思っています。

断熱性能を高める。

気密性能を確保する。

適切な窓を計画する。

夏の日射を遮り、冬の日射は取り入れる。

自然素材や再生資源を利用した材料も検討する。

そして、必要なところには適切な設備を使う。

こうした一つ一つの積み重ねが、本当の意味での省エネ住宅につながるのではないでしょうか。


「環境にやさしい家」とは、何でしょうか?


私は、単に「省エネ性能の数字が高い家」だけではないと思っています。

家を建てる。

材料をつくる。

材料を運ぶ。

家を使う。

そして、いつか家を解体する。

住宅は、その長い時間の中で環境と関わっています。

だからこそ私たち住宅をつくる側は、

「どんな材料を使うのか?」

「なぜ、この材料を使うのか?」

というところまで考えて、お客様に説明する責任があると思っています。

「脱炭素」と言うのであれば、住んでからのエネルギー消費だけを見るのではなく、家をつくる段階まで含めて考えてみる。

私は、そんな家づくりをこれからも続けていきたいと思っています。

もし「セルロースファイバーって実際にはどんな断熱材なの?」

「石油系断熱材と何が違うの?」

「本当に快適なの?」

と興味を持たれた方は、ぜひ一度ご相談ください。

数字だけでは分からない「断熱材の違い」についても、できるだけ分かりやすくご説明します。

家は、完成したときだけではなく、その後何十年も暮らしていくものです。

だからこそ、見えなくなる壁の中の材料についても、少しだけ考えてみてはいかがでしょうか。


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未来ホーム株式会社

住所:福岡県那珂川市片縄北4丁目2−20 大神第3ビル 101号

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