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建物の構造を検討する上で、、、

2022.03.1

一級建築士のひとり言

地震地域係数

「耐震等級3にしましょう!」と言っているSNSはよく見かけます。

私もそうした方が良いと考えます。

中には許容応力計算が必須で壁量計算はダメ的な言い回しの投稿もありますが、壁量計算がダメなら建築基準法を否定することになります。

言っている本人がどれだけ構造の事を分かっているか怪しいところではありますが、壁直下率、偏心率、水平構面の考えがしっかりしていれば壁量計算でも十分だと思います。

それより重要なことは図に示している地域地震係数です。

福岡県は地震が少ない地域なので低減(強度をx0.8)して良いですよというものです。

折角耐震等級を2(強度1.25倍)にしても地域地震係数0.8を考慮してしまうと1.25x0.8=1.0となり、東京等における耐震等級1と同じ強度になってしまいます。

ちなみに耐震等級3(強度1.5倍)においては1.5x0.8=1.2となり、東京等における耐震等級2より低い強度の建物となってしまいます。

耐震等級3と地域地震係数1.0はセットで検討しましょう!

これが分かっていないのは営業マンはもちろん、設計者も多いです。

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