断熱材はセルロースファイバー断熱材一択2

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投稿日:2024.04.25

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今回は代表的な断熱材とセルロースファイバーとの性能比較のお話をします。

代表的な断熱材として、グラスウール・ロックウール、吹付発泡ウレタン断熱材(アクアフォーム)、硬質ウレタンフォーム(キューワンボード)の3点とセルロースファイバー断熱材を比較します。

施工面、施工管理、劣化度等他にもいろいろと比較対象があるのですが、今回は「熱貫流率」と言いまして、要は実際に施工される断熱性能を比較します。これについては実際に使用している住宅会社に在籍していた経験を基にお話をします。充填断熱工法の場合、3.5寸(105mm)角の柱を前提とします。

※熱貫流率とは壁の両側の温度差を1℃とした場合に1時間当たりに1㎡を通過する熱量のことで、単位はW/㎡・Kです。何のことやら分かりにくいと思われますので、「数値が小さいほど熱を伝えにくい」と覚えて下さい。

 

 

【セルロースファイバー断熱材】

熱伝導率:0.040W/m・K 厚みは壁一杯に105mmとします。熱貫流率は0.040/0.105=0.38W/㎡・Kです。

 

【グラスウール(密度16K)・ロックウール】

キチンとした施工をしないと計算上の熱貫流率の数値は出ないものとなりますが、ここでは一番良い状態を前提にご説明します。

熱伝導率:0.038W/m・K 厚みは壁一杯に105mmとします。熱貫流率は0.038/0.105=0.36W/㎡・Kです。

 

【吹付発泡ウレタン断熱材(アクアフォーム)】

壁一杯に吹き付ける事も出来ますが、説明を割愛しますが現実的ではありません。

 

 【硬質ウレタンフォーム(キューワンボード)】

外張り断熱工法で使用されるケースが多いので、外張りとします。これも理由があってあまり厚く施工出来ません。

 

  

4つの熱貫流率の数値を比べてみると、グラスウール・ロックウール<セルロースファイバー断熱材<吹付発泡ウレタン断熱材(アクアフォーム)<硬質ウレタンフォーム(キューワンボード)となります。

グラスウール・ロックウールはあくまでMAX値なので、実際の施工状態を考慮するとセルロースファイバー断熱材と順番が逆になってもおかしくはありません。吹付発泡ウレタンや硬質ウレタンに関しては住宅営業マンに「熱伝導率は高いですよー」と説明を受けていませんか?現実の数値がこれです。

要するに「熱伝導率」と「施工する厚み」の2点が重要なのです。もちろん施工のしやすさもここに加わります。

硬質ウレタンフォーム(キューワンボード)の外張り断熱工法だけでは熱貫流率の数値が良くないので、充填断熱工法と併せたW断熱工法を採用している住宅会社もありますが、コストも上がってしまいます。福岡県も冬場は寒いですが、ここまでコストを掛けて月の光熱費にどれだけ差が出るのかと言ったら、UA値(外皮平均熱貫流率)=0.40より良くしても、そこまで大きくは変わらなくなります。

予算に余裕がある人は性能を北海道仕様並みに上げてもよろしいとは思いますが、工事費が高騰している今ではそうではない人の方が多いと思うのでコストと性能のバランスを考えた方がよろしいです。

今回はどうでしたか?参考になりましたでしょうか?

ご不明点があれば、お気軽に未来ホームまでお問い合わせ下さい。

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